高橋源一郎著『「あの日」からぼくが考えている「正しさ」について』読了。

3・11以降、著者がツイッターで呟いたこと、エッセイなどをまとめた本です。内田先生繋がりで高橋氏をフォローするようになって直ぐに「あの日」を迎え、それ以後ずっと(一緒に)考えてきたことを思い返しながら、読み終えました。2011年3月11日以降の出来事が月毎にまとめてあって、曖昧になりつつある記憶のリストアにも役立ちます。

同年代の子供を持つ親としても共感できる文章も多かったのですが、職業柄、教育や科学技術に触れた文章が目に留まりましたので、ご紹介します。

267ページ
なぜ、そんなことをしたのか。それは、どうしてもあることを伝えたいと考えたからだ。そして、なにかを伝えようとするなら、ただ、いいたいことをいうだけでは、ダメなんだ。それを伝えたい相手に、そのことを徹底して考えてもらえる空間をも届けなければならない。

282ページ
科学はとめどなく進化する。そのことを、僕は否定しない。けれども、人間の「中身」は進化しない。五百年前、千年前、さらにそれよりもずっと前から、欲望に弱く、他人の意見に弱く、意志をはっきり持てず、責任を持たない、そういう人間はたくさんいた。「愚かしさ」は変わらない。それもまた、人間の属性なのだ。

287ページ
どれほど科学技術が進歩しようと、それを扱う人間の愚かしさは今も昔も変わらない。そして、そのことにだけは、人は気づかないのである。

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